ドメスティック・バイオレンスについて

ドメスティック・バイオレンス(DV)とは

DVは殴る、蹴るなどの身体的暴力だけではありません。さまざまな暴力が、日常生活の中で染み込むようにエスカレートしていくので、被害女性ですら、自ら「被害者」であるとの認識をもつことがなかなかできません。それどころか、長い間の暴力によるコントロールのため、逆に自分に責任があると思い込み、しだいに自尊感情をなくしていき、心身の病に陥ることも少なくありません。

◆さまざまな暴力

身体的暴力 殴る、蹴る、平手で打つ、物を投げる、首を絞める
精神的暴力 何を言っても無視する、口汚くののしる、おどす、恥をかかせる
性的暴力 セックスの強要、避妊に協力しない、ポルノを無理やりみせる
経済的暴力 生活費を渡さない、外で働くことを禁じる、金銭的な自由を与えない
社会的暴力 人間関係や行動を監視する、実家や友人とのつきあいを制限する

DVは学歴、職業、年齢、経済力などに関係なく起きています。加害者は誰にでも暴力をふるうのではなく、外ではいい人でとおっていることも少なくありません。

暴力から逃れるためには経済的な問題に直面します。しかし、賃金の水準が低いなど女性の雇用状況は厳しく、社会保障などの制度も多くの場合世帯単位で組み立てられています。また、暴力から逃れたい女性を保護し自立を援助するシステムも十分ではなかったことから、暴力の悪循環をさらに進める方向に働いていました。

また、DVが子どもに与える影響も深刻です。家族など親密な関係においては、それが安心できる場であり、日々の体験を通して人と人との関係の育て方、信頼や愛情を育む場であることを期待されています。そのような場で暴力を受けたり、見たりすることは、子どもに計り知れない影響を与え、子ども自身も暴力を問題解決の手段として、また感情表現のひとつの方法として学び身につけていく恐れがあります。暴力を見ながら育った人の中には、さまざまな出会いにより支援を受け、そのようなこころの傷を癒すことができる人がいる一方、今もなお深刻な影響を受けている人も少なくありません。

DV根絶のためにあなたにできること

DVに悩む女性は潜在的にはかなり多いと推察されています。しかし、
・恥ずかしくて言えない
・いつも暴力的ではないので、いつか変わってくれると信じたい
・これまで築き上げてきたものを否定されたくない
・どんな父親でも子どもには必要だ
・周囲の理解や協力が得られない
・経済的に夫に依存しており、自由になるお金が無い
など思い、ひとりで悩んでいることが多いのです。

被害女性の多くは、プライバシーの問題から地域社会において相談することにはためらいがあります。しかし、もしあなたが初めて相談された時には、まず、「よく、相談してくれましたね」と不安や恐怖を受け止めてください。そして、相談機関の情報を伝えてください。地域社会においてDV被害者への支援の輪を広げ、「DVは許せない」という意識を育てることがDVの抑止につながります。

デートDVについて

デートDVとは、結婚していない恋人同士の間におこるDVのことをさし、中学生・高校生・大学生など10〜20代の間にも広がっています。具体的には
・物を投げつけたり、殴ったり蹴ったりする
・大声で怒鳴る、暴言を吐く
・キスや性的な行為を強要する
・お金をたかる、借りたお金を返さない
・頻繁に電話やメールを要求し、行動を監視する
・携帯電話のメールやアドレス帳をチェックしたり、自分以外の友達との付き合いを制限する
などの形で多くみられます。

デートDVは、親密な相手を思い通りに動かすために用いる暴力であり、配偶者間におけるDVと同様に犯罪となる行為を含む重大な人権侵害です。

デートDVを起こさないためには、「暴力を認めない」「自分のことを大切にする」「相手のことも大切にする」という意識を持ち、対等な関係性を学ぶことや、コミュニケーション力をつけることが重要です。また、被害に気付いたら、一人で抱え込むことなく誰かに相談することが大切であり、被害者を孤立させないような周囲のサポートが求められます。

相談機関

大阪市配偶者暴力相談支援センター
〜DV専門相談電話〜

月〜金曜日 9時30分〜17時

クレオ大阪女性総合相談センター