大阪市内では、おおむね小学校区ごとに「地域活動協議会」があり、地域団体や社会福祉協議会、PTA、NPO、企業などの団体が協力しながら、まちづくりに取り組んでいます。地域活動協議会は、地域の実情に応じて様々な人・団体が協力し、防災訓練や見守り、清掃活動、地域のお祭りなどを通じて、地域コミュニティの活性化や地域課題の解決に向けて活動しています。大阪市では327地域に設置されています(令和7(2025)年1月時点)。
今回は城東区東中浜地域活動協議会の会長として、住みよいまちづくりに取り組む庄司佳奈さんにお話を伺いました。
(城東区東中浜地域活動協議会 会長)
庄司さんの地域活動の始まりはPTA活動でした。「子どもが迷子になったり、急に体調が悪くなったりして困ったときに、周囲の人から声をかけてもらえるように」との気持ちから、小中学校のPTAに加え、区や市のPTA活動にも関わるようになりました。さらに、小学校の総合学習やクラブ活動、地域行事などを支える「はぐくみネット(小学校区教育協議会)」のコーディネーターも務め、地域とのつながりの大切さを実感しました。「5年、10年先も安全・安心に暮らせる地域にしたい。子どもたちが大人になっても帰ってこられる“ふるさと”のようなまちにしたい」。そうした思いから、庄司さんは地域活動に参画するようになりました。
その後、現在の地域に引っ越した際、当時の連合町会長からマンションで町会を立ち上げてほしいという話がありました。庄司さんは、子どもたちが地域行事に参加する環境を整えたいと実行委員会を立ち上げ、たくさんの方々と対話を重ねながら、約1年かけて町会を設立しました。しかし、立ち上げ後に会長の担い手がいなかったため、庄司さん自身が会長を引き受ける決断をされました。その後、地域活動協議会に加わり副会長を経て、現在は5期目の会長を務めています。
東中浜地域活動協議会は、「地域をどのように残したいか」という思いや、「笑顔を守りたい」という願いを持って日々活動しています。庄司さんは、協議会の「アクションプラン・プロジェクトチーム」に所属し、チームリーダーとして地域の多様な取組を企画・推進する中心的な役割を担っています。 協議会の活動は、高齢者見守り隊・子ども見守り隊をはじめ、認知症カフェ「ほほえみカフェ」、居場所づくりの「ほほえみひろば」 など多岐にわたります。さらに東中浜まちの保健室や、青少年健全育成および世代間交流事業よさこい「TEAMさくら」、地域から子どもたちへ生きる力を伝える中学校での防災教室、あいさつ運動のポスターの作成などにも取り組んでいます。
また、発達障がいがあるお子さんの保護者の方からの「地域での生活に不安がある」という声が寄せられたことをきっかけに、地域の方々が共通して感じている“困りごと”を共有する勉強会を継続して開催しています。さらに災害時に地域を守るため、防災マニュアルの作成や防災訓練も実施しています。あわせて、自力で避難することが難しく支援を必要とする方の把握にも力を入れています。このように、様々な活動を通して、災害への備えや超高齢社会の課題に柔軟に対応できる地域づくりを進めています。
こうした活動を進める中心となっているのが「アクションプラン・プロジェクトチーム」です。町会長をはじめ、民生委員や防犯委員、保護司、子ども会、防災委員、区社会福祉協議会、地域包括支援センターなど、様々な立場の方が参画しています。性別や世代、活動分野の異なるメンバーが多様な視点から意見を出し合い、計画を形にして実行へとつなげています。
チームリーダーの庄司さんが話し合いでいつも心掛けていることは、メンバーの話をできるだけさえぎらず、まずは語ってもらうことだそうです。誰もが気兼ねなく声を出せる、前向きで活発に議論できる環境づくりを大切にしています。
自分が住む地域でどのような活動が行われているのか、興味があっても知るきっかけがない方も多いかもしれません。そうした人に庄司さんが勧めるのは、「まずは単発のイベントでボランティアとして参加してみること」です。例えば、催しのゲームコーナーの担当など、楽しみながらできそうなことから始めてみてはどうでしょうか。実際に関わってみることで、地域の雰囲気や人のつながりなど、感じることや見えてくるものがあるかもしれません。庄司さんは、こうした「きっかけづくり」をもっと広げていきたいと考えています。
地域活動には、会議資料や事業報告書の作成、会計業務など、地道な作業も少なくありません。自分の時間を費やし、自分のやりたいことができずに後悔することもあります。それでも、イベントで子どもたちが喜ぶ姿を見たときや、メンバーみんなで力を合わせてやり遂げたときなど、やりがいを感じる場面が多くあるそうです。
庄司さんは、次の世代にこのまちをどう残すかを考えながら、自分たちのまちの魅力を高め、住みやすく満足度の高い「選ばれるまち」にしたいと、前向きな取組を続けてこられました。その熱意は周囲にも伝わり、次の担い手へと受け継がれていくことでしょう。
発行:大阪市市民局ダイバーシティ推進室男女共同参画課 編集:大阪市立男女共同参画センター中央館指定管理者:大阪市男女共同参画推進事業体 (代表者:(一財)大阪男女いきいき財団) クレオ大阪ホームページ