公益財団法人 太平洋人材交流センター(PREX)
国際交流部
狭間 鮎奈 さん
大学院在学中に青年海外協力隊へ参加。中米グアテマラにて、環境教育の分野で2年間活動。帰国、大学院終了後PREXで勤務し3年目。研修事業や上本町SDGs大学の運営等に関わる。

 これまでに152か国・地域から18,000人を超える方がPREXが運営する研修に参加しています。途上国の中央省庁に勤める方や企業経営者が主な対象です。女性、男性、国籍、民族、宗教など多様性にあふれています。日本では行政や企業の女性リーダーがまだまだ少ない印象ですが、マレーシアのように中間管理職の女性参加者比率が高い国もあります。
  参加者はみな高い課題意識を持っており、自国の状況を良くしたいと考え研修に参加します。彼らは4、5週間程度日本に滞在しながら、日本の文化や日本企業の特徴などを実際に企業訪問をしたり、担当者と意見交換をしたりして学びます。
  PREXが実施している研修の場は、研修員が新たな価値観に出会う場であると同時に、彼らを受け入れる日本企業や行政・団体側にとってもまた新たな価値観との出会いの場となっています。お互いの国の良いところを紹介しあい、学びあう。素敵な関係性を築くための第一歩となります。
  研修では、自分の国の状況を他の国の研修員と共有します。自分の国を客観的に見ることで、これまで思いもつかなかった新たな気付きに出会えるほか、他の国の状況を知ることで、より自分の国を理解することができます。こうして研修で得た学びや気づきを今後の自身の仕事にどう生かすか、コースリーダーから直接アドバイスをもらいながら考えてまとめます。

 研修開始前までは名前も顔も知らなかった研修員にとって、1か月間共に学びあい築いたネットワークそのものが貴重な財産となります。
  帰国後も研修員とは、メールやSNSなどを通じて定期的に連絡を取り合っています。世界中に散らばる研修員を、そして研修事業にご協力をいただいている日本の方々とのつながりを継続させることもPREXの大切な役割です。

 COVID-19の感染拡大の影響で、研修員はこれまでのように来日することはできません。研修はすべてオンラインを使って実施しています。2020年10月、昨年の研修参加者とCOVID-19で直面する課題をシェアできる場を作りたいと思い、オンライン同窓会を開催しました。働く場所や住んでいる場所、言語や文化は違いますが、現在直面している課題は同じです。
 それぞれの国が抱えている課題や工夫していることなどを紹介し合いました。どの研修員も「自分の国が」ではなく、お互いから学びあおうという姿勢で臨んでいました。彼らの今後の活躍がとても楽しみです。

 クレオ大阪中央とともにSDGs達成に向けて関わる人を増やしたいという思いではじめた上本町SDGs大学。
 異なるネットワークを持つクレオ大阪中央とPREXが一緒に企画・運営することで、お互い新たな視点やつながりを広げることが出来ています。6月には第8回を開催します。ご関心のある方は是非お気軽に参加ください。

上本町SDGs大学の詳細はこちらでご確認ください。

PREXの事業に関わってくださっている方々の取組や思いを掲載しています。世界、そして日本で頑張る素敵な方々に出会えます。

2021年5月号 コンテンツ

P.2-3

P.4-5

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P.7

P.8-9

P.10

P.11

表紙

発行:大阪市市民局ダイバーシティ推進室男女共同参画課 編集:大阪市立男女共同参画センター中央館
指定管理者:大阪市男女共同参画推進事業体 (代表者:(一財)大阪男女いきいき財団)
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