クラシック音楽講座「なわて音楽セミナー」
終了したセミナーのご報告
12月20日 19時開講
第3回 [オーケストラの世界] 大好評で終了しました。ありがとうございました。
<講義内容>
■オーケストラとは
■オーケストラの歴史
(オーケストラを構成する楽器の歴史・指揮者の誕⽣は?・コンサートマスターについて)
■オーケストラの楽器配置について
✦モーツァルト/フィガロの結婚 ✦ショスタコーヴィチ/交響曲第7番《レニングラード》 ✦マーラー/交響曲第1番《巨⼈》
■オーケストラの奏でる⾳楽とは ✦ラフマニノフ/交響曲第2番
✦ジョン・ケージ/4分33秒
■歌ってみよう
♪クリスマス・キャロル/荒野の果てに
♪G.F.ヘンデル / オラトリオ「メサイア」より『ハレルヤコーラス』
<講義リポート>
お陰様で、なわて音楽セミナーは12月20日に3回目の開催となりました。
テーマは「オーケストラの世界」ということで、多くの方に参集していただき誠にありがとうございます。
オーケストラの歴史や成り立ち、弦楽器・管楽器・打楽器の配置やプルト増減等の基礎的な知識に加え、コンサートマスターの役割や人柄、また編成による響きの違いを動画で鑑賞するなど「オーケストラ」について詳しく学ぶことのできる講義となりました。
今まで何気なく聴いていた方も、新たな視点を持ってオーケストラのコンサートに足を運んでいただく機会となれば幸いです。
✦ジョン・ケージ/4分33秒
今回、最後に“アンコール”としてジョン・ケージ作曲の「4分33秒」という作品を取り上げました。この曲は楽器や歌の演奏をせず、無音の状態が続く“音楽作品”です。ケージはこの曲の持つ意図を「偶然性の音楽」と位置付け、コンサート会場の空間を無音にすることで、人の息使いや鼓動などの気配、空調の騒音など、その場で発生する音を“音楽”として捉える前衛的かつ実験的な曲です。無音の音楽を前にした個々が、4分33秒間に何を感じ、どう解釈するのかを問う哲学的な作品とも言えます。(ケージは、父親が発明家という特異な家庭で育ち、音楽以外に宗教、建築、文学等の造詣に深く、常に実験的な挑戦を繰り返しました。ピアノの弦に釘やゴム片を挟むことで音色を変化させるプリペアド奏法の考案や、演奏時間が639年という世界一長い曲など、当時の音楽界に賛否を巻き起こしました。)
今回取り上げた4分33秒の動画は、コロナでの犠牲を弔うために“演奏”したベルリン・フィルのものです。想いを込めた面持ちで手をかざす指揮者のキリル・ペトレンコ、そして音を鳴らさないオーケストラ。受講された皆様がどう受け止め、何を思われたか、それぞれの胸に問う奥の深い講義となりました。
後半の合唱演習では、今回より座席の配置をパートごとに分けての実施となりました。
回を重ねるごとにセミナーの内容は濃いものとなり、市民の皆様の音楽に対する意識はますます向上されているのではないでしょうか。
アンケートの集計結果はほぼ「満足した」との回答が多く寄せられ、途中から受講された方においては「1回目から参加しておけば良かった」との声もあり、受講される皆様が“髙谷ワールド”に引き込まれ、楽しみにお越しになられる姿にスタッフ一同、心より嬉しく思っております。
次回のセミナーは23年1月17日、テーマは「指揮者になってみよう」です。予約なしの当日受付も可能ですので、ご興味ある方は是非ご参加くださいませ。
また、セミナー第3回「オーケストラの世界」・第4回「指揮者になってみよう」に関連した催し物として、23年1月22日(日)に『阪神学生オーケストラ 四條畷市特別コンサート』
https://danjo.osaka.jp/nawate/event_nawate/hanshingakusei.html
が開催されます。
髙谷光信監督の指揮による阪神学生オーケストラの公開リハーサルとコンサートということで、当セミナーを受講された皆様にとっては“実際のオーケストラと指揮者による生演奏”で、講義内容の理解を更に深められる絶好の機会となっております。多くの方のご参加をお待ちしております。
アンケートに記されていたご感想、ご意見
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