代表あいさつ
大阪市男女いきいき財団は、前身の財団法人大阪市女性協会から数え、もうすぐ30周年を迎えます。これも皆さまからのご支援の賜物と、厚くお礼を申し上げます。
この間、社会や皆さまの要請に応えて、男女共同参画にかかる課題の解決と推進に向けて、様々な事業を展開してまいりました。最近では女性の活躍を推進するための事業や男性の育休取得の推進、DV防止など、SDGsの達成に向けた様々な取り組みに力を入れています。
国内では少子高齢化・人口減少がすすむ一方、Society5.0という経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会の実現が求められています。様々な知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生み出すことで課題の解決につながっていきます。
こうした潮流のなか、3月に入って日本においても新型コロナウイルス感染症の拡大が私たちの生活に大きな影響を及ぼしています。
事業の継続が困難になった企業が社員を解雇するというケースが増えてきており、非正規雇用の男女やシングルマザーの女性たちの多くが困難に直面しています。休校や入学式の中止など、子どもたちの暮らしにも影響が及んでおり、これまで何の疑問もなく過ごしてきた普通の生活が、どれほどかけがえのないものであったかを思い知らされる日々です。
財団が指定管理者として運営している男女共同参画センターや区民センターでは、セミナーや講座などの様々なイベントをおこなっていますが、これらのすべてが実施できなくなり、施設にほとんど利用者がいないという状態が続いています。がらんとした施設を見るにつけ、そこに利用者の方がおられるということだけで、どれほど私たちが元気をもらっていたのか、あらためて思い知らされた気がいたします。
このように厳しい社会の状況ではありますが、私たちは、常にその先を見据えて新たな道を切り開き、皆様のお役に立てるよう財団の持続的発展を確かなものにしてまいります。
様々な事業で蓄積したノウハウやネットワークを基礎にしつつ、既存の考え方や手法にとらわれず、新たな可能性を追求してまいります。
そして市民や企業、学校、NPO、行政機関等の皆さまと連携して、市民一人一人の自発積や多様性(ダイバーシティ)が活かされる「男女共同参画のまち」創生に貢献してまいります。
皆様の一層のご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2020(令和2)年4月
理事長 槇村久子
一般財団法人 大阪市男女共同参画のまち創生協会 理事長
農学博士、技術士(都市計画、環境計画、総合技術監理の各部門)
キャリアコンサルタント
千葉大学園芸学部造園学科助手、奈良県立商科大学教授、図書館長など歴任
京都女子大学では、文部科学省「女子学生のキャリア教育の体系化と普及」の採択によりプロジェクトを設置、キャリア開発科目やキャリアセンターを創設
「女たちのヨーロッパ」「スウェーデン女性解放の光と影」「お墓と家族」「お墓の社会学」「長寿社会に生きる高齢者とワーキングカップルの住まい学」等 多数