インフォメーション

【財団ニュースvol.42㊤】コロナ下の今、私たちにできること

2021.06.25 REPORT

大阪市男女いきいき財団 ハイライト2020

 

社会が大きく変化した2020年度。
つらさを抱えた方々が孤立してしまわないように。
このような状況下でも、新たなチャレンジをしたい人を後押しできるように。
大阪市男女いきいき財団は、社会のニーズを探り、さまざまな形で支援を続けてきました。
私たちが取り組んだ事業をピックアップして紹介します。

~もくじ~

人間らしい仕事をするために今こそ職場のハラスメント対策を

クレオ大阪中央 服部 良子研究室長コラム
 クレオ大阪中央研究室では、2020年度に大阪市の在住・在勤者を対象に「職場におけるハラスメント実態調査」を行いました。パワー・ハラスメント(パワハラ)に加えて、セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)など、他のハラスメントも合わせて調査対象としています。「仕事の場」における多様なハラスメントについて、被害経験、見聞きした経験、そしてハラスメントを行ったという関与経験に関する実態調査の結果は、仕事におけるジェンダーの「格差」や「差別」の実情を顕著に示していました。

 

◆ハラスメント認定があいまい 男女に対応の差

 例えば、勤務先がハラスメントをされたと認定した割合について、女性は男性の半分以下となっています。それだけではなく、勤務先がハラスメントについて「あいまいなまま判断しない」割合は、女性の方が約20ポイント高くなっています。勤務先が「相談にのる」ことや「事実確認する」ことにも、勤務先の対応が男女で差がみられました。



◆不満を感じてもあきらめや我慢… 弱い立場の女性社員

 勤務先の対応に対する納得度についても、女性は「どちらともいえない」とする割合が男性の約2.5倍を超えています。女性自身も勤務先の不十分な対応に「誰にでもあることなので気にしなかった」(自由記述より)等、あきらめやどうしようもないものとして、ある程度受け入れざるをえない状況がみてとれます。これは、女性の方が非正社員の割合が高いことと関連することが推測されます。

 「たとえハラスメントでも不満を漏らせば仕事し辛くなるだけではく、下手すれば辞める羽目になりそうなので、我慢もしくはスルーするしかなかった」(自由記述より)。そうした声に代表されるように、我慢あるいは流すという対応の結果が、勤務先の対応に対して「なんともいえない」という回答につながっているのでしょう。弱い立場であるからこそ、声の上げづらさは容易に想像がつきます。

 


◆ジェンダーに配慮した雇用環境整備を

 これらの実態は、女性に対するハラスメントが軽視される傾向にあり、結果的に女性の活躍推進の阻害要因になっていることを示しているといえるでしょう。その改善に向けては、まずはジェンダーに配慮した雇用環境整備のアプローチが必要です。さらに、SDGsでうたっているように日本社会が「人間らしい仕事の仕方(ディーセント・ワーク)」を持続可能にするためには、ハラスメントが仕事の場で許されてはなりません。なぜなら、ハラスメント対策は女性の活躍やエンパワメントのみならず、男性をはじめ、あらゆる働く人にとって、人間らしい仕事を実現するための共通の課題なのです。

法人向け会員制度スタート 職場のダイバーシティ推進を支援

◆あなたの職場では、準備できていますか?

 改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)の施行により、職場のハラスメント対策が急務となっています。

 これまでの「発生後」の対策だけでなく、ハラスメントに関する研修や、相談窓口の整備など、発生を防止する体制づくりが義務化されました。罰則規定はないものの、従業員にとって不利な処遇をした場合、厚労省から企業名を公表される可能性も。そうなれば、顧客との信頼関係や採用活動へのマイナスの影響は避けられません。パワハラ防止はいまや、企業の経営戦略として取り組む課題なのです。

 従業員数300人以下の中小企業(※)も、猶予期間を経て、2022年4月からこの法律が適用されます。しかし、現場の担当者からは「業務量が増え、負担が大きい」「窓口はあるものの、実際の利用につながっていない」といった声も聞こえます。
※業種により要件が異なります


◆社外だからこそ 専門的に安心サポート

 そんな企業の方のニーズに応えようと、2021年1月からスタートさせたのが、大阪市男女いきいき財団の法人向け会員サービスです。社内研修のほか、職場・家庭での困りごとに応じる「ライフサポート相談」、女性活躍推進に関する先進事例の情報提供などを、企業の担当者の要望に応じてパッケージ化。職場でのパワハラ防止やダイバーシティ推進につなげます。

◆ライフサポート相談 職場や家庭でのお困りごとを従業員の方が直接、匿名で相談できます
◆社内研修の企画・実施 組織が抱える課題に合わせて、人材開発・組織開発に向けた社内研修プログラムの企画・提案から、講師の派遣までトータルプロデュース
◆ハラスメントの社外相談窓口対応 相談された従業員の方のプライバシーを守り、人事・総務担当者と連携して再発防止策を検討します
◆メールマガジンの配信 最新の法改正に関する情報や、専門家によるコラムなど、人事・総務担当者にとって役立つ情報を配信
◆他企業・他団体の女性活躍支援事業の事例紹介 新たな事業やプロジェクトを始める際に参考になりそうな、先進的な事例を紹介します


  財団ではこれまで企業や学校向けのオーダーメイドセミナーを実施。法人向けパッケージでも、幅広い講師の人脈から、ハラスメントのほか、育休復帰、LGBTs、ストレスマネジメントなど、多彩なテーマでの研修をご用意します。


 ライフサポート相談は、クレオ大阪で、女性や男性の悩み相談を年間15,000件受けている実績を生かします。「部署での人間関係がつらい」といった職場の悩みから、「親の介護と仕事の両立が不安」「夫婦関係に問題を抱えている」といった家庭でのお悩みまで。専門相談員が悩みや現状について傾聴し、信頼関係を構築します。

 内容によっては、弁護士や社会保険労務士などの専門職につなぎます。匿名OK・秘密厳守ですが、社内でのハラスメント行為について相談者が希望する場合は、人事・総務担当者と連携し、再発防止策も検討します。利害関係のある社内では言いにくいことも、社外の専門相談員だからこそ安心して頼ることができます。

 風通しのよい職場は、従業員満足(ES)を高め、離職防止や生産性向上にもつながります。誰もが働きやすい職場づくりに向けて、私たちと一緒に始めませんか?

~申込・詳細はこちらから~
大阪市男女いきいき財団
お問い合わせフォーム
もしくは
電話:06-7656-9040


財団ニュース後編につづきます

一覧に戻る