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【財団ニュースvol.46】シスターフッドで行こう!㊦

2023.03.08 PR

大阪市男女いきいき財団ニュース vol.46㊦シスターフッドで行こう!

地域防災にジェンダー平等の視点を



いつ起きてもおかしくない災害 見落とされがちな課題とは

 人口減少や単身世帯の増加により、地域の防災活動の担い手が減少しています。そんな中でも、南海トラフ巨大地震など私たちを襲う災害はいつ起こってもおかしくありません。

 避難所運営や復興の過程で見落とされがちなのが、ジェンダー平等や多様性の視点です。阪神淡路大震災や東日本大震災では、性別による支援のニーズの違いや、女性の意見の届きにくさが課題として指摘されてきました。
 大阪市の調査によると、大阪市防災会議の女性比率は25.5%(2021年度)、地域防災リーダーは19.3%(2022年度)と、ジェンダー平等や多様性の視点からは十分ではありません。

多様な人がリーダーとして参画できる社会へ

 こうした社会課題の解決に向けて、財団では休眠預金活用事業(※)として地域の防災力向上に向けた女性リーダー育成事業を始めました。長年培ってきた調査研究や研修の企画・運営等のノウハウを活かし、2022年度から3年間取り組みます。


 現在、地域で防災活動を実践する女性や企業の調査を進めており、好事例をまとめた冊子を作成しています。来年度からは、人材養成プログラムと交流促進プラットフォームの運営にも着手。災害弱者を含めた地域でのつながりの強化や、女性や子育て世帯など、さまざまな立場の人が地域防災の場でリーダーとして参画できることが当たり前になる未来をめざします。

※休眠預金等活用法に基づき、10年間取引のない「休眠預金」を、民間公益活動に活用する事業。



若年女性の就労や自立を支援

 大阪・関西のより良い未来をジェンダー視点から創る公益目的事業の一つとして、困難な状況にある人への支援事業に取り組みました。

 学生による学生のための支援団体「たんすいぽう」との協働で、留学生を含む320人の女子学生へ生理用品を配付しました。コロナ禍で厳しい社会状況が続く中、切り詰めた生活を送っていた学生たち。「家計の負担が少しでも減らせる」と喜んでもらうことができました。LINE相談など相談窓口も案内し、困った時につながることができるツールがあると知ってもらうきっかけになりました。

 NPO法人子どもセンターぬっくの支援を受ける若年女性の就労体験の場として、生理用品のパッキング作業も実施。女性たちの中には、心身の不調や不安定さからアルバイトが決まらなかったり、決まっても続かなかったりするケースも多いそうです。

 今回は、財団スタッフに見守られて安心できる環境の中で「私にもできた」という成功体験を少しづつ積み上げ、自己肯定感を育んでもらいました。

 財団では、今後もさまざまな形で、困難な状況にある女性たちの就労や自立につなげるサポートに取り組んでいきます。



財団ニュース vol.46

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